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2019年2月2日(土)
富士市の子育て
過去、現在、未来を語ろう!
議事録「パパとママの働く環境と保育園」
育児制度について
第2子を妊娠・出産するために、育児休暇を利用できる企業に勤めているママは第1子を継続して保育園に預けられますが、パートなど、育児休暇を利用できない企業で働いているママの第1子は、保育園を辞めなければいけません。
しかし、育児休暇を利用できる企業はまだまだ少なく、パートで働いているママが育児休暇を取れる企業はほぼ皆無です。
これは、第3子以降も同様で、1度保育園を辞めると、再度働くためには、また改めて入園申し込みを行い、希望の保育園に入れるか不安な日々を送り、更には、子供が2人・3人と増えれば増えるほど全員を同じ保育園に通わせられない、希望の保育園に入れられないなど問題が増えていきます。
そのために第2子以降の出産をとまどうママも多いのが現状です。
【富士市保育幼稚園課より】
解決策として
①第2子の出産を計画し始めたら第1子をこども園に入園させ、休職中は保育部から幼稚部に通わせる。
②一時保育を利用する
上記の2点が考えられます。
しかし、①は上の子が年少以上の年齢でないと利用できない欠点があり、幼稚部から保育部へ再度利用を切り替えるためには、就労証明書を提出するなど、保育の必要性の認定を受ける必要があります。
また、定員数などの問題で移動できない可能性もあります。
②の一時保育は利用者が多く、希望した日に必ず預かってもらえる事ができません。
就労による保育は、最大で月15日が認められていますが、多くても希望した日数の半分程度しか預かってもらえないのが現状です。
この問題は、保育幼稚園課だけでなく、各企業に関係する課、ママを雇う側である全ての企業、如いては国全体が女性の就労支援と抱き合わせで行っていかなければいけない問題だと考えています。
【ディスカッション】
保育園は入園決定時期が2月と遅く、決定するまで落ち着かない。
生まれ月によって入園しやすさが変わるので、産む時期を調整している人もいる。
都会では転居する人もいる。
子育てしながら、無職の状態で保育園と仕事の情報を入手するのが大変。
希望する時期に入れないという保育園の現状を理解していない企業も多い。
パートでは、産休・育休がとれる職場はほとんどない。
妊娠中は仕事復帰について安易に考えている方が多い。
産休・育休をとらずに退職してしまい、子供が産まれた後、ゼロから仕事と保育園の情報を探すのが大変でパニックになる。
【細野議員コメント】
女性の就職率もアップしているし、旦那さん1人の給料だけでやっていける時代ではない。
女性は、仕事と育児どちらを選ぶかではなく、両立できる社会にしないといけない。
現在は、5年前とは全然違って、社会全体がバックアップしようという体制にはなってきている。
消費税がまたあがる予定だけど、1/3は子育てにあてようという話になっている。
パートでも正社員でも同じ働き方をしているなら産休がとれるのは当然じゃないとおかしい。
保育園と幼稚園を変える手間や入る時期については、保育園のキャパを増やせば対応可能だと思う。
4月の時点で定員一杯まで入園させるのではなく、ある程度余裕を持たせれば、その後、希望する時期にも入れるようになる。
2019年10月から全面実施される幼児教育・保育の無償化について
2018年12月28日、教育無償化の関係閣僚会議が行われ、幼児教育・保育の無償化と高等教育の無償化についての具体策が決まりました。
幼児教育・保育無償の対象者は下記の通りです。
★保育所に通う0~2歳の住民税非課税世帯の子供
★幼稚園や保育所に通う3~5歳の全ての子供
【ママ達の意見】
幼稚教育・保育無償化を実施しても、その為にプラスされる市税や県税、消費税10%の増勢は重い。幼児教育・保育の無償化よりも減税に力を入れて欲しい。
助かる家庭もあり、少子化対策なのも理解できるが、『とりあえず子供を保育園に入れてしまおう』と、子育て仕方が不明確なままの親になり切れない保護者が増えてしまうのではないか。
ゆえに、家でのしつけやマナーの低下、家庭内のコミュニケーション不足が増えるのでは?という疑問符も。
幼稚教育・保育無償化により預けられる子供が増える事によって、虐待やネグレクトを防ぐ効果も多少は期待できるのではないか。
幼児教育・保育の無償化より、医療費やインフルエンザの予防接種費を無償化して欲しい。
【富士市保育幼稚園課より】
実施前の現段階では、幼児教育・保育無償化による影響が、どこにどのように出るのか未知数で、市も不安を抱えている所です。
昨年、富士市では保育士・幼稚園教諭の確保を図るための独自策として「富士市就職応援フェア ふじで保育しませんか」という、市内の保育園及び幼稚園、認定こども園などの保育施設が参加する合同就職ガイダンスを実施しました。
どこの学校から富士市への就職があるのかを事前にリサーチし、職員が各学校1件1件へ宣伝に伺う事で、計12校の保育に関係する学校と、富士市内の全ての保育園・幼稚園・認定こども園が参加。
このガイダンスを通しての就職者も現れるなど、確かな手応えを感じられました。
この活動は、来年以降も続けていく予定です。
【ディスカッション】
預かる側の意見としては無償化によって皆とりあえず保育園に預けようとなってしまうのではないか、子育てを他人任せにする人が増えるのではないかという懸念がある。
お母さんと子供の時間を大切にしてほしい。
今まで預けなかった方も預けるようになったとしたら、人が増える=多様性(外国籍など)。
その対応も必要になってくる事を考えると、より多くの職員や専門性が必要になる。
保育側も多様な子どもをケアしていくために数と質の充実が必要。
中堅の教育など整備されてきたが、人手不足で職員同士のコミュニケーションの場も足りない。
給与面だけでなく、人を育てていく体制が必要。
子育てに関する相談相手は誰が適当か?
ちょっと先を行くママや保育士、助産師など、パターンによって相談窓口が違うため、相談する場所、専門家にたどり着く手段が分からない。
新しくできた子育て総合相談センターの認知度を向上すべき。
虐待する親は自分から相談には来ない。
虐待に至らないグレーゾーンの人たちは沢山いるし、子育てをする事で社会からの孤立を感じる母親は少なくない。
ギリギリの所で頑張っているお母さん達が、相談する事であと一歩の所で踏ん張れる。
夜こそ大変で必要だったりするのに、行政は24時間やっていない。
【細野議員コメント】
無償化するということは全員に権利があるという事だから、全員が受け入れられる体制を作らなければいけないと思う。
国が制度をつくるから、あとは富士市にも頑張っていただきたい。
虐待についてはネウボラの制度のようにケアが必要。
検診や、幼稚園にも保育園にも来ないような家庭には、行政が踏み込んでいくのも大事。
※ネウボラとは
フィンランドの子育て支援制度。
妊娠期から就学前まで、子供の健やかな成長・発達の支援はもちろん、母親・父親・兄弟など、家族全体の心身の健康サポートも目的としている。
その他、議題に上がらなかった問題を資料としてオブザーバー数人にお配りしました。
興味のある方はダウンロードしてお読みください。